[0] BT電源のコントロールパネルを出す。
KEKB OPERATION のパネル(図0-1)で MG の BT: の右側に!が2つあるので、左側の
! の中の "e- PS"を選んで電子用のパネルを出す。 同様に
"e+ PS" を選んで陽電子用のパネル(図0-2)を出す。電源一覧表示が出てくるので、これ以降BTの電源に関してはこの表示を確認しながら操作すること。
図0-1.KEKB OPERATION 図0-2. e- PS
[1]BTのパラメータを Save する
(1-0) KEKB /Injectionモードであることを確認する。
(1-1) KEKB Task Laucnher で、"BT"
の中にある "Save BT Parameters" を立ち上げて(図1-1)、"e-
"(または "e+" )を選んで、
"save as" を押す(図1-2)。しばらく待つと、現在の時間を含むファイル名が表示されるので、そのファイル名をログノートに記録する。
"Save" ボタンを押す。
(1-2) e+ (または e- )についても同様に Save
を行う。
図1-1. e+またはe-を押す。 図1-2. Save
as...を押す。
図1-3. File Nameをログノートに控えてから、Saveを押す。
[2]エネルギー比を確認する。
現在のRing のエネルギーの設定は、以下のようになっている。
・通常時(on resonance)
W = 10.5767 GeV
E_HER = 7.99551 GeV
E_LER = 3.49803 GeV
・-60 MeV 時(Continuum)
W = 10.5167 GeV
E_HER = 7.95015 GeV
E_LER = 3.47819 GeV
・Energy Ratio = 0.994327
・Momentumの比は、0.9943275である。
[3] BT の MOMEMTUM を上の比で変更
(3-1) Beam Gate を閉じる。
(3-2) KEKB OPERATION (図0-1)で、一番上の"Momentum"
ボタンを押す。
(3-3)現在値をログノートに記録する
図3-1. Printして、ログノートに貼る。 図3-2. [2]の値を入力する。
(3-4)新しい Momentum の値を計算する。
2001/2/1現在のBTの値は、以下の通り。
・通常時(On Resonance)
e- : 7.99551503 GeV
e+: 3.47435774 GeV
・-60 MeV時(Continuum)(通常時の値x0.9943275)
e- : 7.95015547 GeV
e+: 3.4546517 GeV
(3-5) "Change" ボタンを押すとパネル(図3-2)が出るので、上の値を入力する。確認してから"Return"すること。"Return"するとMagnetのRequest
Valueが即、かわってしまう。読み返しの値が正しいことを確認する。"Exit"ボタンを押して、操作を終了する。 [0]の、BT
電源の表示パネル(図0-2)で右端の■が赤くなっているが、これは、MOMEMTUM
を変えたためなので気にしなくても良い。
[4] BT magnet set
[0] で開けた "e- PS" と "e+ PS" のパネルを使う。 電源の選択の方法や、コントローラの使い方は付録参照。
(4-1)まずは電子。"e- PS" のパネルを使う。
1) 電源のうち "Bend" と
"Steering" と "Quad "を選択する。
(要するに Backleg 以外を選択。)
図4-1. e- PSのSelection (Bend、Steering、Group1-Q)
@メニューバーから "Selection" →
"Unselect All" を選ぶ。
これでまず全ての電源が非選択になる。
Aメニューバーから "Selection" →
"Select" → "Bend"を選ぶ。
この段階では Bend のみが選択される。
B続けてメニューバーから "Selection"
→ "Select" → "Steering"を選ぶ。
Bend に加えて Steering も選択される。
C同様にメニューバーから "Selection" →
"Select" → "Quad"を選ぶ。
Quadも追加選択され、これで完了。
2) Magnet にMomentumを変えた値をSetする。
@メニューバーの "View" を開けて "Multiple
PS Cont. Pane" を選ぶ。(チェックボタンをチェックすることになる。)(図4-2)
図4-2. コントローラの出し方
A電源一覧表示の右側にコントローラが表示される(図4-3)。
図4-3. コントローラ
このコントローラでは選択されている電源を一括して操作対象とする。 コントローラを非表示にするには再度メニュー操作をしてチェックボタンを外す。
Bコントローラの囲み枠の上部にはボタン(初期には"Controller" と書かれている。)が付いており、押すとメニューが出る。(コントローラメニュー)このメニューで何をしたいか選ぶ。選ぶと囲み枠の中に操作に必要なボタンや入力欄などが現れる。何が選ばれているかはメニューボタン上やその右に表示される(図4-4)。
"Controller"->"Direct
Set"->"Restore"を選択する。
図4-4. 図4-5.
C "Set" を押すと、いきなり開始する(図4-5)。
→確認:電源一覧表示で棒グラフが設定値付近になっている。
電源一覧表示で右の■(状態)が緑(正常)または黄■になっている。
3) 電源を一度 "All Unselect" した後、"Backleg"
を選択する。
4) コントローラの "Direct Set"
→ "Restore" を選ぶ。
"Set" を押して電流を元の設定値に設定する。
→確認:電源一覧表示で緑の棒グラフが設定値付近になっている。
電源一覧表示で右の■(状態)が緑(正常)または黄■になっている。
(4-2) 次は陽電子。"e+ PS" のパネルを使う。
電子と同じ手順で(4-1)の1)〜4)を行う。
電子と陽電子は独立なので、急ぎの時は並行して行っても良い。
[5] BT Dump magnet set
図5-1. Dump Control選択 図5-2. Dump Control 図5-3.
Dump Control初期化中...
(5-1) KEKB OPERATION のパネルで、Magnet :BT の左側の ! の中の下から2番目の、"BT
Dump Control" を押す(図5-1)。
(5-2)左上のボタンで、"Electron"
か"Positron" かを選択する。 "Auto
Loop" を押すと、子画面が出てくる。
(5-3) "Start" を押す。自動的に以下のように動く。
設定値と0A の間を5往復する。 最後は、設定値に戻る。
Top とBottom の静止は、20秒ずつ待つ。)
-> 確認 PSのDisplay で、棒グラフが5回設定値<->0A になる。
約15分で完了する。(この間にLINACのMode切り替え([6](6-5))を行っても良い。)
(5-4) (5-2) で、もう一方の粒子 を選んで、(5-3)と同様に設定する。
[6]LINAC のエネルギーを、ECSで変更する。
(操作は、三菱の人に聞くか、やってもらう事もできる。)
今のmode を最初に設定する。 例えば、e- mode とする。
(6-0) タッチパネルで、"Magnet" -> "SY3"
をあける。
BM_61_1/6 およびBM_61_2/3/4/5 の電流設定値を紙に控える。
(6-1)現在のパラメーターをfile に save
しておく。 (三菱の人に聞く)
(6-2)0)の設定値に(2)の Energy Ratio をかけた値を設定する。
(6-3) e- mode でfile を save する。
(6-4) e+ mode で、(6-1)〜(6-3)をする。
(6-5) 一度、PF または AR mode にして、再びKEKB
mode に戻す。
Beam Mode Switchパネルの、Mode切り替えボタンを押す。
(これは、magnet を初期化するのだけが目的。将来的には正しい初期化手続きを作る。)
(6-6) フィードバックの Off Set 値を記録しておくこと。 例えば、
e- ・KEKB e- Energy Feedback : 5mm
・KEKB BT e- Energy Feedback : 7.5mm
e+ ・KEKB e+ Energy Feedback : 3mm
・KEKB BT e+ Energy Feedback : -0.5mm
★★★ 付録 ★★★
【付録】"e- PS"、"e+ PS" パネルの使い方
[A]電源の選択方法
メニューバーの "Selection" を使って行う。
選択されると電源一覧表示で電源名が赤紫色に変わるので、これを見て確認する。
例1:Backleg を選択する
図A-1. e- PSのSelection (Backleg)
(1)メニューバーから "Selection" → "Unselect All" を選ぶ。
これでまず全ての電源が非選択になる。
(2)メニューバーから "Selection" → "Select" → "Backleg"を選ぶ。
これで Backleg のみが選択される。
例2:Bend と Steering と Group1-Q を選択する(e- BT の例)
図A-2. e- PSのSelection (Bend、Steering、Group1-Q)
(1)メニューバーから "Selection" → "Unselect All" を選ぶ。
これでまず全ての電源が非選択になる。
(2)メニューバーから "Selection" → "Select" → "Bend"を選ぶ。
この段階では Bend のみが選択される。
(3)続けてメニューバーから "Selection" → "Select" → "Steering"を選ぶ。
Bend に加えて Steering も選択される。
(4)同様にメニューバーから "Selection" → "Select" → "Group1-Q"を選ぶ。
第一グループの Q も追加選択され、これで完了。
このほか Selection メニューを使うと色々な選択パターンが可能。 ちなみに電源一覧表示で個々の電源にマウスカーソルを持って行き、Ctrl
+ 左ボタンクリックで電源個別に選択が可能。もう一度クリックすると非選択になる。(トグル動作)
[B] コントローラの出し方
図B-1. コントローラの出し方
(1)メニューバーの "View" を開けて "Multiple PS Cont. Pane" を選ぶ。(チェックボタンをチェックすることになる。)
(2)電源一覧表示の右側にコントローラが表示される。
図B-2. コントローラ
このコントローラでは選択されている電源を一括して操作対象とする。
(3)コントローラを非表示にするには再度メニュー操作をしてチェックボタンを外す。
[C]コントローラの使い方
コントローラの囲み枠の上部にはボタン(初期には"Controller" と書かれている。)が付いており、押すとメニューが出る。(コントローラメニュー)このメニューで何をしたいか選ぶ。選ぶと囲み枠の中に操作に必要なボタンや入力欄などが現れる。何が選ばれているかはメニューボタン上やその右に表示される(図C-1)。
図C-1. 図C-2.
例1:通電オン/オフ操作をしたい
コントローラメニューの "Power" を選ぶ。(本文中では略して「コントローラの
"Power" を選ぶ。」という書き方をしているが、同じ事。)現れたボタンを押せばオン/オフできる。(右側に
"CB:" とあるのはブレーカーのオン/オフ用ボタンで、BT用電源では使わない。)
例2:Direct設定で電流ゼロにする。
コントローラの "Direct Set" → "Zero" を選ぶ。
現れた Set ボタンを押すと電流をゼロに設定する。
(電流変化を開始する。)
右にある Stop ボタンは電流変化中に止めたい場合に押す。
(設定操作を誤って始めからやり直したいので早く止め
たい場合などに使えるが通常は使わない。)